超臨界CO₂ LIVE配信セミナーの案内 2024年12月3日(火曜) 13時30分~ 16時30分 [ ZOOM オンラインセミナー ]「食材・生体適合材から太陽電池・半導体分野などでの高機能素材の創出手段」:自然溶媒の超臨界二酸化炭素(CO₂)の基本的な考え方、高分子分野等工業的応用とその可能性、最先端半導体分野から化粧品・生体適合材・食材等の高付加価値素材の創出と称し有料オンラインセミナーを開催します。 目次など詳細内容はこちら を参照下さい。通算21回目 ❗ ご興味のある方は、 主催:講師割引(≧2割引き)を送付しますので、お問合せ よりご連絡ください。 タイトル :超臨界二酸化炭素(CO₂)と工業的利用 ~基礎から適用技術の実際まで~ 何ができ、何が必要か?
スポーツフットウェアの世界的企業ナイキ社NIKEが、”製造革命”:「アスリートと地球環境の両方に貢献する」ためと称し、自然溶媒の超臨界二酸化炭素による新規染色技術 “ColorDry” を台湾で実用化展開したと発表し、アディタス社、イケア社も展開しています。
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図1. 超臨界流体の相図
物質は、その固有の臨界点(気体と液体が共存できる限界の温度・圧力)を超えた条件におかれたとき“超臨界流体”となり、その物質が気体・液体の状態のときとは異なるユニークな性質を示します。そのユニークな超臨界流体の歴史は古く、1822年にその存在が発見されています。
年 | 世界 | 国内 | 事 柄 | |
1822年 | ・超臨界流体の発見 (フランス C.C.de LaTourにより存在が発見) | |||
1978年 | ・コーヒー豆からの超臨界CO₂脱カフェイン (Bremen 独) | |||
1982年 | ・ビール用超臨界CO₂ホップ抽出 (独) | |||
1984年 | ・超臨界CO₂香料抽出 (日本初、富士フレーバー:30MPa,100℃,200Liter抽出容器,400kg-CO₂/Hr) ⇒ 図2参照 | |||
1985年 | ・n-ブテンの水和反応 (出光石油化学) ★ 通産省超臨界CO₂アルコール濃縮プロジェクト開始~1994年、千代田化工建設 / 神戸製鋼他参画 ⇒ 図3参照 | |||
1987年 | ・化学工学会に「超臨界流体高度利用研究会」 発足 | |||
1988年 | ・第一回SCF国際会議 International Symposium on Supercritical Fluids (ISSF) 第一回「超臨界流体利用環境負荷低減技術研究開発」(中間評価)分科会 資料7,平成14年4月25日他より, http://cat-vnet.tv/img/movie/columbus/008_01/info_04.pdf | |||
1997年 | ・超臨界CO₂玄米処理プラント稼働 (台湾:5.8m³抽出器 x 3基 x 32.5MPa)⇒ 図4参照 | |||
・第四回SCF国際会議 @ 仙台国際会議場 ISSF | ||||
1998年 | ・世界初の超臨界水ケミカルリサイクル商業プラント稼働
(ポリウレタン原料固体廃棄物:TDI残渣)⇒ 図5参照 ・超臨界水酸化(SCOW)で、半導体製造廃液処理プラントが稼働 (千葉県) | |||
2000年 | ・超臨界CO₂木材含浸プラント稼働 (デンマーク:17m³含浸容器 x 3基) ⇒ 図6参照 | |||
★ 超臨界CO₂染色研究 地域コンソーシアム (NEDO/岡山県工技センター他) ⇒ 図7参照 | ||||
2001年 | ・メラニン合成残渣からの超臨界水ケミカルリサイクルプラントが稼働 (韓国Namhae Chemical社) | |||
2002年 | ・超臨界水酸化(SCOW)で、爆薬(DNT/MNT)製造工程の廃液処理プラントが稼働 (韓国Namhae Chemical社) | |||
★ 超臨界CO₂電気めっき研究 (超臨界ナノプレーティングSNP) (東京農工大)⇒ 図8参照 ★ 超臨界CO₂ドライクリーニング装置開発 (経産省委託事業の「地域新生コンソーシアム研究開発事業」)⇒ 図9参照 | ||||
2003年 | ・超臨界CO₂えごま油抽出プラント 稼働 (韓国:2.6m³ x 2基 x 55MPa) | |||
2004年 | ・超臨界CO₂ワインコルク精製プラント稼働 (フランス:8.5m³ x 3基) | |||
・超臨界CO₂化粧品用ナノ複合粉体製造プラント @和歌山県 ★ 超臨界CO₂染色研究 経産省/繊維課(約5.7億円) (福井大学他) ~ 2007年 | ||||
2006年 | ・第八回SCF国際会議 @ 京都国際会議場、ISSF | |||
・超臨界CO₂超高圧抽出装置 (UHDE社製:2Liter, 250MPa, 120℃) (2007年スペイン.セゴビア学会にて発表) | ||||
2007年 | ★ 超臨界CO₂塗装システム開発 (NEDO/産総研/加美電子工業他)∝ユニカーブプロセス(1996実用化) | |||
2008年 | ★ 超臨界CO₂吸着剤再生プロセスの実証試験と稼働 (NEDO/ダイダン他)⇒ 図10参照 ★ 超臨界CO₂SiO2成膜 (東大3DBEANセンター) | |||
2009年 | ★ 超臨界CO₂金属めっき繊維 (NEDO/東レ・デュポン他) | |||
2010年 | ・超臨界CO₂ワインコルク精製プラント稼働 (スペイン:9m³ x 3基) ⇒ 図11参照 | |||
2011年 | ・超臨界水連続式水熱合成によるナノ粒子LiFePO₄製造100ton/年プラント稼働 (韓国:Hanwha Chemicals) | |||
2012年 | ・超臨界CO₂染色プラント稼働 (台湾:製作DeyCoo社)⇒ 図12参照 | |||
2015年 | ・超臨界CO₂ワインコルク精製プラント稼働 (フランス:20m³ x 3基) | |||
2017年 | ・超臨界CO₂高圧ハーブ類・種子抽出装置稼働 (マレーシア:10 Liter x 2基、100MPa)⇒ 図13参照 | |||
・超臨界CO₂脱カフェインプラント 国内初稼働 @三重県桑名市 | ||||
2020年 | ・超臨界CO₂半導体デバイス用乾燥装置 (東京エレクトロン) | |||
2021年 | ・超臨界CO₂ホップ抽出装置 :10,000ton/年-生ホップ、55MPa-4.2㎥x8基 (独) (NATEX社製)⇒ 図14参照 |
注記:★印は、経産省、文科省他のナショプロとして実施されたものです。
図2. 世界地域別の大型抽出基数動向図
図4. 超臨界CO₂玄米処理プラント @ 台湾
図3. 超臨界CO₂粗留エタノール精製パイロットブラント