武蔵野や一寸ほどな鹿の声 芭蕉
武蔵野の月の若ばへや松嶌種 芭蕉
武蔵野やそれ釋尊の胸の月 素堂
武蔵野や月宮殿の大廣間 素堂
宿に見るもやはり武蔵野の薄哉 素堂
武蔵野の幅にはせばき霞哉 嵐雪
むさし野は馬の上にて寒の入 土芳
むさし野は霞のうちの霞かな 千代女
むさし野に声はこもらず行々子 千代女
むさし野や艸七尺に秋のたつ 白雄
良寛越の空も同じ光の月影をあはれと見るや武蔵野の原
良寛ふる里をはるばる出でて武蔵野の隈なき月をひとり見るかな