和歌と俳句

鳥取砂丘

虚子
秋風や浜坂砂丘少しゆく

虚子
秋雨に濡れてかわける砂丘かな

虚子
どこまでも転げゆく砂丘かな

立子
秋の海つと展けたる砂丘かな

立子
秋晴の人出砂丘の中の我

草田男
砂をつかめば射す松落葉人親し

草田男
手わたす指の長さや夏の桜貝

草田男
隙を充たす三角泉幾沙丘

草田男
沙丘の泉小鳥の浴み尾もひろげて

草田男
女人一途黄沙白泉走せ渡りぬ

誓子
寒風の砂丘今日見る今日のかたち

大山

新古今集・釈教
山深く年経るわれもあるものをいづちか月のいでて行くらむ

石鼎
明易く大山未だ雲の中

虚子
秋風の急に寒しや分けの茶屋

蛇笏
船路より大山秋のすがたかな

久女
春潮の上に大山雲をかつぎ

茅舎
大山はナポレオン帽春の雲

秋櫻子
梅雨凝りてまだ真青に簷菖蒲

秋櫻子
蔓手毬雲間の杉にのぼりけり

秋櫻子
昼もなく梅雨ひぐらしや胡麻豆腐

誓子
降る雪に日輪小さきスキー場