いままいりはじめははつかだんごかな
雲のうへの白馬や七のほしあしげ
かづく綿は踏哥のせちにさりやう哉
書初や万歳の点をうち祝
歌学せば上達しめよ和哥ゑびす
薄氷をふみぬく春の日あし哉
腰をふる門の柳やかぶきもの
一僕とぼくぼくありく花見哉
地主からは木の間の花の都哉
暮れてゆく春やかすみの関やぶり
音をみみに夏断さするか子規
名乗りけり大をんじやうしほととぎす
女郎花たとへばあはの内侍かな
さびしさのをさなそだちやけさの秋
まざまざといますが如し魂祭
雁は文字おほふや霧の韻塞
うるし色ににせてぬるでの紅葉哉
おくやまはけふこえて見るいろは哉
尻もちをつきてよろこぶしはす哉
すすはきは年くれ竹のははき哉
年の内に踏みこむ春の日脚かな