わか水や柳見よとの道も有 千代女
若みづや迷ふ色なき鷺の影 千代女
若水や松のとしくむ松の影 千代女
若水や千里の水もしらず行 千代女
若水や藻に咲花も此雫 千代女
名代のわか水浴る烏かな 一茶
一葉
あらたまの年の若水くむ今朝はそぞろにものの嬉しかりけり
若水や瓶の底なる去年の水 子規
節
若水を汲みつゝをれば標はへしふたもと松に日影のぼりぬ
晶子
しら梅に妻袖ながきわか水やひがし幸ほげ笑ます詩の朝
晶子
水盤にわが頬をうつす若水をまた新しき涙かと見る
若水や妹早くおきてもやひ井戸 虚子
若水や映るものみな雪景色 月二郎
若水や真先浴びる紅雀 喜舟
若水にさぶと雙手やはしけやし 立子
若水に奈良井の宿の杓卸す 青畝