和歌と俳句

七草 七種

七種や跡にうかるる朝からす 其角

七種や唱哥ふくめる口のうら 北枝

七種や粧ひしかけて切刻み 野坡

七くさや袴の紐の片むすび 蕪村

七種のそろはずとてもいわゐ哉 白雄

七草に鼠が恋もわかれけり 几董

牧水
七草のなづなすずしろたたく音高く起れり七草けふは

牧水
七草の粥は真白し七草のななくさなづな青し七草

七種や薺すくなの粥すする 亞浪

天暗く七種粥の煮ゆるなり 普羅

七草や夕かたまけて雪となり 万太郎

七種やほのぼのしらむ厨窓 淡路女

浅みどり春七草の小籠かな 淡路女

七種に更に嫁菜を加へけり虚子

七草の雨あたゝかや伊豆を発つ 万太郎

七草やはやつねの日のしもしづく 万太郎