和歌と俳句

衣川

西行
とりわきて心もしみて冴えぞわたる衣河みにきたる今日しも

西行
衣川水際に寄りて立つ波は岸の松が根洗ふなりけり

西行
涙をば衣川にぞ流しける古き都を思ひ出でつつ

べんけいもたつや霞の衣河 宗鑑

雨の洲の卯の花かなし衣川 秋櫻子