袖よごすらん田螺の蜑の隙をなみ 芭蕉
此市に浅香の沼の田螺うれ 支考
売捨に出るやきのふの田螺取 也有
そこそこに京見過しぬ田にし売 蕪村
拾ひのこす田螺も月の夕かな 蕪村
なつかしき津守の里や田螺あへ 蕪村
静さに堪えて水澄たにしかな 蕪村
鍬濯ぐ水や田螺の戸々に倚 蕪村
泥澄てそこらに見ゆる田螺哉 召波
はづかしと客に隠すや田螺あへ 几董
三日月や田螺をさぐる腕の先 一茶
小盥や今むく田螺辷あそぶ 一茶