かぴたんもつくばはせけり君が春
大裏雛人形天皇の御宇とかや
初花に命七十五年ほど
発句也松尾桃青宿の春
阿蘭陀も花に来にけり馬に鞍
草履の尻折てかへらん山櫻
於春々大哉春と云々
花にやどり瓢箪斎と自いへり
餅を夢に折むすぶ歯朶の草枕
藻にすだく白魚やとらば消ぬべき
盛じや花に坐浮法師ぬめり妻
山吹の露菜の花のかこち顔なるや
摘けんや 茶を凩の秋ともしらで
ばせを植てまづにくむ荻の二ば哉
餅花やかざしにさせるよめが君
待花や藤三郎がよしの山
花に酔り羽織着てかたな指女
二日酔ものかは花のあるあいだ
梅柳さぞ若衆哉女かな
袖よごすらん田螺の蜑の隙をなみ
艶奴今やう花にらうさいす
うぐひすを魂にねむるか嬌柳
花にうき世我酒白く食黒し
はる立や新年ふるき米五升
元日やおもへば淋し秋の暮