和歌と俳句

松尾芭蕉

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おきよおきよわが友にせむぬるこてふ

よてふよ唐土のはいかい問む

山は猫ねぶりていくや雪のひま

我ためか鶴はみのこすの飯

誰が聟ぞ歯朶に餅おふうしの年  野ざらし

子の日しに都へ行ん友もがな

旅がらす古巣はむめに成にけり

春なれや名もなき山の薄霞  野ざらし

初春先酒に梅売にほひかな

世ににほへ梅花一枝のみそさざい

水とりや氷の僧の沓の音

梅白し昨日や鶴を盗れし

樫の木の花にかまはぬ姿かな

我がきぬにふしみのの雫せよ

山路来て何やらゆかしすみれ草

辛崎の松は花よりにて

つつじいけて其陰に干鱈さく女

菜畠に花見がほなる雀哉

命二つの中に生たる

船足も休む時あり濱の

の飛ばかり野中の日かげ哉

幾霜に心ばせをの松かざり

古畑や薺摘行男ども

よくみれば薺花さく垣ねかな

まふくだがはかまよそふかつくづくし