和歌と俳句

蓼科

左千夫
蓼科のみ湯恋ひ来れば隈々に石の御仏道しるべせり

左千夫
立科の山のいただき見ゆるまで甲斐の長路を明日かへりみむ

左千夫
蓼科の湯の湧く山ゆ掘りきつと言もうれしきとろろ芋汁

左千夫
蓼科の山の奥がと思ひしをこは花の原天つ国原

左千夫
朝湯あみて広き尾のへに出でて見れば今日は雲なし立科の山

千樫
年久に思い恋ひにし蓼科の山のいでゆに今あみにけり

千樫
蓼科の山の夜の湯にあみ居れば遠くひびかふ湯の川の音

千樫
あさぼらけいでゆをいでて秋ふかき蓼科山の草ふみゆくも

左千夫
信濃には八十の高山ありと云へど女の神山蓼科我れは

赤彦
草枯丘いくつも越えて来つれども蓼科山はなほ丘の上にあり

赤彦
限りなく晴れたる空や秋草の花野にとほき蓼科の山

赤彦
湯のうへの岡にのぼれば間近なり雪の残れる蓼科の山

茂吉
寒き雲閉しつつある奥がにし蓼科山は有りとこそ云へ

茂吉
冬がれし蓼科やまのつづきなる山のなだれに入日さしたり

茂吉
うつつにしはじめて見たる蓼科はわが眼前に雪降りにけり

茂吉
さむざむと雲しづまれるこの朝け蓼科やまに雪降りにけり

茂吉
冬さびし前山のうへに蓼科の全けき山は今ぞ見えたる

母を呼ぶ娘や高原の秋澄みて 虚子

蓼科のまつむし草のあはれさよ 青邨

蓼科は被く雲かも冬隣 波郷

蓼科の春雪霏々と馬の仔に 蕪城

蓼科に春の雲動きをり虚子



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