あさがほに我は食くふおとこ哉 芭蕉
僧朝顔幾死かへる法の松 芭蕉
蕣は下手のかくさへ哀也 芭蕉
朝皃は酒盛しらぬさかりかな 芭蕉
蕣や昼は錠おろす門の垣 芭蕉
蕣や是も又我が友ならず 芭蕉
朝かほハ其年の垣に盛哉 素堂
朝顔や其の日其の日の花の出来 杉風
朝顔は咲きならべてぞ凋みける 北枝
あさがほの白きは露も見へぬ也 荷兮
朝がほに釣瓶とられてもらひ水 千代女
蕣の世にさえ紺の浅黄のと 也有
朝がほや一輪深き淵のいろ 蕪村
朝顔や手拭のはしの藍をかこつ 蕪村
蕣に垣ねさへなき住居かな 太祇
朝がほや日剃の髭も薄浅黄 召波
あさがほや盥の前に新也 召波
朝顔や清きかぎりをさき出る 青蘿
朝がほや垣にしづまる犬の声 白雄
蕣はいなづまに見る莟かな 暁台
あさがほの花はぢけたりはなひとつ 暁台
朝顔やしたたかぬれし通り雨 一茶
蕣やたぢろぎもせず刀禰の水 一茶
蕣に子供の多き在所哉 一茶
雪国の大蕣の咲にけり 一茶
蕣やあかるるころは昼も咲 一茶
朝顔の上から取るや金山寺 一茶
朝顔や吹倒されたなりでさく 一茶
朝皃やひとの皃にはそつがある 一茶