和歌と俳句

御忌

散木に数珠かけ鳩や御忌参 言水

御忌の鐘皿割る罪や暁雲 言水

人の世やのどかなる日に寺林 其角

なには女や京を寒がる御忌詣 蕪村

御忌の鐘ひびくや谷の氷まで 蕪村

嫁入せし娘も多し御忌詣 太祇

拾ひあげて桜に数珠や御忌の場 太祇

着だふれの京を見に出よ御忌詣 几董

御忌僧一人異端者めきて鬚美事 しづの女

群集する人を木の間に御忌の寺 虚子

大いなる月の導く御忌詣り かな女

雨土の落英ふみて御忌の路 蛇笏

御忌の鉦はじめの間まちまちに 青畝