おくのほそ道

 からびたるも 艶なるも たくましきも はかなげなるも 
おくの細みちみもて行に おぼえずたちて手たゝき 伏て村肝を刻む
一般は蓑をきるきるかゝる旅せまほしと思立
一たびは坐してまのあたり奇景をあまんず
かくて百度の情に鮫人が玉を翰にしめしたり
旅なる哉 器なるかな 只なげかしきは かうやうの人のいとかよはげにて 眉の霜のをきそぶぞ

  元禄七年初夏     素龍書


芭蕉 素堂 其角 杉風 嵐雪 丈草 許六 去来 支考 凡兆 北枝 野坡 越人 路通 荷兮 曾良 涼菟 土芳 千代女 也有 蕪村 召波 暁台 白雄 太祇 几董 青蘿 一茶
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