女郎花たとへばあはの内侍かな 季吟
見るに我もおれる計ぞ女郎花 芭蕉
ひよろひよろと猶露けしや女郎花 芭蕉
ゆがんだよ雨の後の女郎花 鬼貫
身の上を只しほれけり女郎花 涼菟
行秋に袖も留るや女郎花 千代女
狩人に立ふさがるや女郎花
とかくして一把になりぬをみなへし 蕪村
女郎花そも茎ながら花ながら 蕪村
猪の露折かけてをみなへし 蕪村
秋かぜをかづきてふせり女郎花 暁台
をみなへしあやうき岸の額かな 暁台
生添ふや小松が中のをみなへし 几董
餓てだに痩んとすらむ女郎花 太祇
其葉さへ細きこゝろや女郎花 太祇
霜にそむ秋に逢けり女郎花 青蘿
女郎花もつとくねれよ勝角力 一茶
よろよろは我もまけぬぞ女郎花 一茶
女郎花あつけらこんと立てりけり 一茶
良寛
秋の野を我がわけ来れば朝霧にぬれつつ立てりをみなへしの花
良寛
秋山を我れこえ来れば朝霧にぬれつつ立てりをみなへしの花