下萌え

下もえをうらからのぞく土橋かな 千代女

下萌に雫あふなき柳哉 千代女

下萠や土の裂目の物の色 太祇

下萌や石置いて亭を営むと 碧梧桐

下萌や籠鳥吊れば籠の影 石鼎

下萌や塀うつりゐてくらき池 石鼎

下萌に明さあるごと昼の月 石鼎

下萌に流るゝごとし汀波 石鼎

下萌や日の下深く谷の岩 石鼎

下萌や青縞もちて磧石 石鼎

我前に襞落つ富士や下萌ゆる 石鼎

下萌や掃きし土より蝶の骸 石鼎

下萌やくつがへりゐる霜柱 石鼎

下萌や土より這へる石の苔 石鼎

下萌や籬のうちは百花園 風生

下萌えて細雨けむるが如きかな 万太郎

下萌に疑ふ生死悲しけれ かな女

病床に上げし面や下萌ゆる たかし

下萌ゆと思ひそめたる一日かな たかし

故里に暫し寄す身や下萌ゆる たかし

陶物の蛙がをりて下萌ゆる 風生

連翹の垂れたるところ下萌ゆる 青邨

下萌や大風呂敷を両の手に 立子

下萌や白鳥浮きて水翳す 蛇笏

下萌にねぢふせられてゐる子かな 立子

下萌に立ち止りたる別れかな 立子

下萌えに母を想ふ日なりしかな かな女

下萌の庭を踏みては炉辺に在り たかし

行きはわが足袋の真白く下萌ゆる 汀女

下萌や石は大地に根を沈め 汀女

下萌や母にばかりにものいはせ 汀女

街の音とぎれる間あり下萌ゆる 汀女

獄に棲み鋲のごとしや下萌ゆる 不死男

枯菊もそこはかとあり下萌ゆる たかし

下萌の滑川辺に門竝べ たかし

下萌や雲上の座にまたひとり 楸邨

下萌ゆるもの焼柱影を置き 楸邨

下萌えぬ人間それに従ひぬ 立子

下萌ゆる心を込めてかく手紙 立子

下萌や石をうごかすはかりごと 虚子

雪達磨消えてしまうて下萌ゆる 石鼎

若鶏に鶏冠出来初め下萌ゆる 石鼎

下萌えて土中に楽のおこりたる 立子

下萌を踏む頽齢の歩々軽き 風生

下萌をふみて不思議に足軽き 風生

立春 早春 春浅し 二月 初午 雪解 残雪 春寒 余寒 冴え返る 猫の恋 野を焼く 山焼く 麦踏 猫柳 蕗の薹 紅梅 下萌え 実朝忌 三月 如月 雛祭り 春の雪 春雷 啓蟄 東風(こち) 春めく 春の山 水温む 春の水 田螺 涅槃 帰る雁 彼岸 彼岸桜 暖か 雲雀
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