はつむまに狐のそしり頭哉 芭蕉
初午やその家その家の袖だたみ 蕪村
初午や物種うりに日のあたる 蕪村
はつむまや鳥羽四塚の鶏の声 蕪村
初むまや足踏れたる申分ン 召波
はつむまやななつの年のくゞり道 白雄
はつ午やもの問初る一の橋 太祇
初午に無官の狐鳴きにけり 一茶
初午や土手は行来の馬の糞 子規
一葉
うかれてはたぬも鼓やうち添へむ初午まつるもりのみやしろ
初午に鴬春亭の行燈哉 子規
初午の行燈や薮に曲り入る 虚子
初午や篝焚き居る藪の中 虚子
初午の月の月番あたりけり 万太郎
本町の母の里なり一の午 万太郎
初午や宵に届くる仕立物 万太郎
初午や神主もして小百姓 鬼城
初午や枯木二本の御ん社 鬼城
初午の宵の赤坂田町かな 万太郎
初午や鍵預りの古袴 泊雲
初午の祠ともりぬ雨の中 龍之介
初午や菜畑もある邸内 淡路女