芭蕉 (野ざらし紀行)水とりや氷の僧の沓の音
爽雨水取や磴につきたる火屑みち
憲吉時雨して奈良はさむけれ御水取なほ二月堂に行を終らざる
憲吉如月を奈良いにしへの御ほとけに浄き閼伽井を汲む夜にぞあふ
爽雨水取や僧形も見ず詣で去る
櫻坡子水取や格子の外の女人講
草城お水取猫の恋愛期も過ぎて
爽雨水取も十日の磴に火屑つむ
爽雨水取の炬火の上堂間をおかず