和歌と俳句

耳成山 みみなしやま

中大兄皇子三山の歌
香具山は 畝傍を惜しと 耳成と 相争ひき 神代より かくにあるらし 古も しかにあれこそ うつせみも 妻を 争ふらしき

中大兄皇子
香具山と耳成山と闘ひし時立ちて見に来し印南国原

顕季
さよなかに みみなし山の 呼子鳥 こたふる人も あらじとぞ思ふ

師時
あしひきの 耳成山に なく鹿の つまこひすらし きくひとなしに


耳なしの山のくちなし樹がくりにさく日のころは過ぎにけらしも

立子
耳成と畝傍濃淡