和歌と俳句

当麻寺

朝顔幾死かへる法の松 芭蕉

小夜しぐれ人を身にする山居かな 其角

大和路を出れば山吹盛りにて 許六

牡丹の芽当麻の塔の影とありぬ 秋櫻子

牡丹咲き塔頭に光あふれたり 秋櫻子

牡丹咲く炎にひくき築地あり 秋櫻子

旅人われ牡丹の客の中にゐる 秋櫻子

牡丹燃え甍のなだれ眼にせまる 秋櫻子

牡丹燃え大和広野を見はるかす 秋櫻子

まかりゆく牡丹の客のしづかなる 秋櫻子