躑躅 つつじ
つつじいけて其陰に干鱈さく女 芭蕉
ひとり尼わら家すげなし白つつじ 芭蕉
旦夕のはしゐはじむるつつじかな 其角
白つつじまねくやう也角櫓 嵐雪
山まゆに花咲かぬるつつじ哉 荷兮
香久山に赤ひもの干すつゝじ哉 也有
躑躅さく谷やさくらのちり所 也有
岩に腰我頼光のつゝじ哉 蕪村
近道へ出てうれし野の躑躅哉 蕪村
つゝじ咲て片山里の飯白し 蕪村
つゝじ咲て石移したる嬉しさよ 蕪村
石工の指やぶりたるつゝじかな 蕪村
大原やつゝじが中に蔵建て 蕪村
白雲の根を尋けり岩つゝじ 召波
莟には皺を見せたるつゝじ哉 召波
水つたふうしろの丘やつゝじ咲く 白雄
華稀に老て木高きつゝじ哉 太祇