千鳥立更行初夜の日枝おろし 芭蕉
ねられぬやにがにがしくも鳴千鳥 鬼貫
あし跡を浪にとらるゝ千鳥かな 也有
業平も何ぞと問はで千どり哉 也有
風雲の夜すがら月の千鳥哉 蕪村
磯ちどり足をぬらして遊びけり 蕪村
打よする浪や千鳥の横ありき 蕪村
酒桶にちどり舞入嵐かな 白雄
立波に足みせて行ちどりかな 太祇
木戸しまる音やあら井の夕千鳥 太祇
汐濱を反故にして飛ぶ鵆かな 一茶
或時はことりともせぬ千鳥哉 一茶
袂へも飛入ばかり千鳥哉 一茶
上置の干菜切れとや夕千鳥 一茶
御地蔵と日向ぼこして鳴ち鳥 一茶
木母寺の雪隠からも千鳥哉 一茶
小便の百度参りやさよ千鳥 一茶
曙覧
よればよりかへればかへり夕波のさわぎにつるゝ川千鳥かな