芭蕉
長嘯の墓もめぐるかはち敲
芭蕉
納豆きる音しばしまて鉢叩
嵐雪
今少し年寄見たし鉢たたき
丈草
一月は我に米かせはちたゝき
丈草
裏門の竹にひびくや鉢叩き
許六
娵入の門も過けり鉢たゝき
鬼貫
われが手で我顔なづる鉢扣
鬼貫
鉢扣古うもならず空也より
也有
瓢箪に頭巾は着せず鉢たゝき
也有
明やすき水鶏も有を鉢敲
蕪村
鳴らし来て我友あはれめ鉢叩
蕪村
一瓢のいんで寝よやれ鉢たゝき
蕪村
木のはしの坊主のはしやはちたゝき
蕪村
終に夜を家路に帰る鉢たゝき
蕪村
子を寐せて出て行く闇や鉢たゝき
蕪村
ゆふがおのそれは髑髏歟鉢敲
蕪村
花に表太雪に君あり鉢叩
蕪村
西念はもう寝た里をはち敲
蕪村
墨染の夜のにしきや鉢たゝき
終に夜を家路に帰る鉢叩
夜泣する小家も過ぬ鉢叩き
召波
鉢たゝき頭巾まくれて鬢の霜
召波
鉢たゝき右京左京の行戻
暁台
愚に帰る暁ごゑや鉢たゝき
白雄
川ぞひや木履はきたる鉢敲
太祇
摂待へよらで過けり鉢たゝき
太祇
暁の一文銭やはちたゝき
几董
まねし人のゆかしや夜半の鉢叩
一茶
宗鑑がとふばも見たか鉢敲き
漱石
いそがしや霰ふる夜の鉢叩
虚子
月の夜に笠きて出たり鉢叩