ながむとて花にもいたし頸の骨 宗因
花にあかぬ嘆やこちのうたぶくろ 芭蕉
阿蘭陀も花に来にけり馬に鞍 芭蕉
花に酔り羽織着てかたな指女 芭蕉
二日酔ものかは花のあるあいだ 芭蕉
地にたふれ根により花のわかれかな 芭蕉
花咲て七日鶴見る麓かな 芭蕉
花にあそぶ虻なくらひそ友雀 芭蕉
鸛の巣もみらるる花の葉越かな 芭蕉
紙ぎぬのぬるともをらん雨の花 芭蕉
花をやどにはじめをはりやはつかほど 芭蕉
このほどを花に礼いふわかれ哉 芭蕉
竜門の花や上戸の土産にせん 芭蕉
酒のみに語らんかかる滝の花 芭蕉
はなのかげうたひに似たるたび寝哉 芭蕉
花ざかり山は日ごろのあさぼらけ 芭蕉
猶見たし花に明行神の顔 芭蕉
鐘消て花の香は撞く夕哉 芭蕉
のみあけて花生にせん二升樽 芭蕉
としどしや櫻をこやす花のちり 芭蕉
花の上なる月夜かな 芭蕉
花に風かろくきてふけ酒の泡 嵐雪
兼好も莚織けり花ざかり 嵐雪
花に埋れて夢より直に死んかな 越人
みよし野やころび落ても花の上 千代女
月影も彳むや花のあさぼらけ 千代女
東路の花はしづかにさかりかな 千代女