花瓜や絃をかしたる琵琶の上 言水
瓜の花雫いかなる忘れ艸 芭蕉
夕にも朝にもつかず瓜の花 芭蕉
美濃を出てしる人まれや瓜の花 支考
夕晴の雲や黄色に瓜の花 支考
雷に小家は焼れて瓜の花 蕪村
添竹も折れて地に伏す瓜の花 子規
蝶を追ふ虻の力や瓜の花 子規
雲ひくし風呂の窓より瓜の花 龍之介
夕鰺を妻が値ぎりて瓜の花 虚子
瓜すでにころがつてをり花ざかり 青邨
土蔵もて史蹟としたり瓜の花 風生
瓜咲くや一つになつて村の音 耕衣