和歌と俳句

うき人の旅にも習へ木曾の蝿 芭蕉

雪信が蠅うち払ふ硯かな 蕪村

はへにくしこゝろの先へたち廻り 暁台

蝿をうつ首も厳しや関の人 太祇

蝿を打おとや隣もきのふけふ 太祇

あら浪に蝿とまりけり船の腹 太祇

蝿打てけふも聞也山の鐘 一茶

蝿打に敲かれ給ふ仏哉 一茶

蝿一つ打てはなむあみだ仏哉 一茶

笠の蝿我より先へかけ入ぬ 一茶

やれ打な蝿が手をすり足をする 一茶

青畳音して蝿のとびにけり 一茶