和歌と俳句

梶の葉

梶の葉を朗詠集の栞かな 蕪村

梶の葉に配あまるや女文字 几董

梶の葉に書きなやみたる女哉 子規

尼二人梶の七葉に何を書く 漱石

手をとつてかかする梶の広葉かな 虚子

梶の葉に二星へそなふ山女魚 蛇笏

梶の葉やあはれに若き後の妻 草城

梶の葉に墨濃くすりて願ふこと 久女

梶の葉の墨のかをりのきこえける 草城

梶の葉に書く歌おほき古娘 草城

雨ふりて梶の葉のうた消えにけり 草城

梶の葉の文字瑞々と書かれけり 多佳子