をちかへりえぞ忍ばれぬ杜鵑ほの語らひし宿の垣根に
ほととぎす語らふ声はそれながらあなおぼつかな五月雨の空
橘の香をなつかしみほととぎす花散る里を訪ねてぞとふ
人目なく荒れたる宿は橘の花こそ軒のつまとなりけれ