花橘 柑子の花

家持
我がやどの花橘のいつしかも玉に貫くべくその実なりなむ

大伴坂上郎女
五月の花橘を君がため玉にこそ貫け散らまく惜しみ

家持
鶉鳴く古しと人は思へれど花橘のにほふこのやど

家持
常世物この橘のいや照りに我ご大君は今も見るごと

家持
大君は常磐にまさむ橘の殿の橘ひた照りにして


伊勢物語
五月まつ花たちばなの香をかげばむかしの人の袖の香ぞする

源氏物語・花散里
橘の香をなつかしみほととぎす花散る里を訪ねてぞとふ

源氏物語・花散里
人目なく荒れたる宿は橘の花こそ軒のつまとなりけれ

後拾遺集 相模
さみだれの空なつかしく匂ふかな花たちばなに風や吹くらむ

後拾遺集 大貮高遠
昔をば花たちばなのなかりせばなににつけてか思ひいでまし

好忠
香をかげば昔の人の恋しさに花橘に手をぞ染めつる

経信
いとどしく忘られぬかなにほひくる花たちばなの風のたよりに

基俊
風に散る花たちばなに袖しめてわが思ふ妹が手枕にせん

千載集 枇杷殿皇太后宮五節
ただならぬ花橘のにほひかなよそふる袖はたれとなけれど

千載集 藤原基俊
風に散る花たちばなに袖しめてわが思ふ妹が手枕にせん

千載集 藤原家基
浮雲のいさよふ宵の村雨に追風しるくにほふたちばな

千載集 左大弁平親宗
わが宿の花たちばなに吹く風をたが里よりとたれながむらん

千載集 藤原公衡朝臣
折しもあれ花たちばなのかをるかなむかしを見つる夢の枕に

千載集 崇徳院御製
さみだれに花たちばなのかをる夜は月澄む秋もさもあらばあれ

俊成
思ひきや花橘のかくばかり憂身ながらにあらむものとは

俊成
夏もなをあはれはふかしたち花の花散るさとに家居せしより

新古今集 俊成
たれかまた花橘に思ひいで我もむかしのひととなりなば

新古今集 慈円
さつきやみみじかき夜半のうたたねに花橘のそでに涼しき

西行
軒近き花たちばなに袖しめて昔を偲ぶ涙包まん

西行
世の憂さを昔語りになしはてて花たちばなに思ひ出でばや

式子内親王
さらずとて暫し忍ばぬ昔かは宿しもわきてかほる橘

式子内親王
手にかほる水のみなかみ尋ぬれば花橘の蔭にぞありける

新古今集 式子内親王
かへり来ぬむかしを今とおもひ寝の夢の枕に匂ふたちばな

新古今集 家隆
ことしより花咲き初むる橘のいかでむかしの香に匂ふらむ

六月 花菖蒲 あやめ 杜若 著莪の花 短夜 初鰹 花橘 柿の花 石榴の花 栗の花 椎の花 栴檀の花 えごの花 くちなしの花 紫陽花 茴香の花 紅の花 十薬 萱草の花 梅雨 五月雨 蝸牛 さくらんぼ  青梅 枇杷 早苗 田植え アマリリス 鵜飼 葭切 翡翠 蚊帳 青嵐 風薫る
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