和歌と俳句

額の花

橋ありて水なかりけり額の花 淡路女

門あるきけさは額咲く水に沿ひ 

緑蔭を立ち出づるとき額咲ける 汀女

会のたび花剪る今日は額を剪る 虚子

美しや蒼黒き溝額の花 誓子

擲つて弁を毀ちし額の花 誓子

くらければ障子をあけぬ額の花 林火

僧恋うて僧憎しや額の花 多佳子

奥入瀬や額の花叢縫ひ下る 立子

遊船の岸近くゆく額の花 立子

額の花病に隠るることなかれ 波郷

生と死といづれか一つ額の花 鷹女