和歌と俳句

初氷

芭蕉
芹焼やすそわの田井の初氷

太祇
とする間に水にかくれつ初氷

太祇
今朝は先消てみするや初氷

一茶
うら口や曲げ小便もはつ氷

一茶
夕やけや唐紅の初氷

一茶
をさな子や文庫に仕舞ふはつ氷

石鼎
かゞやかにひるすぐる日や初氷

秋櫻子
初氷はりぬと雀默しゐる

茅舎
散紅葉交へて離々と初氷

波郷
煙突は煙弾ませ初氷

不死男
初氷北斗封じて小田寝かす