冬の空

碧梧桐
冬空や舟行の果に日暮るる

碧梧桐
冬空や津軽根見えて南部領

碧梧桐
冬空や下に黄渋の濃き田かな

鬼城
冬空を塞いで高し榛名山

蛇笏
冬空へ煙さでたくや灘の船

赤彦
まばらなる冬木林にかんかんと響かんとする青空のいろ

蛇笏
冬空や大樹くれんとする静寂

晶子
冬の空針もて彫りし絵のやうに星きらめきて風の声する

石鼎
寒天へ掃き出す埃に歓喜あり

石鼎
冬空や玻璃にひづみて見ゆる町

石鼎
冬空や傾き動く海の面

石鼎
冬空や海をうしろに焚火人

喜舟
担がるゝ熊の四足や冬の空

龍之介
冬空や高きにはたきかくる音

放哉
故郷の冬空にもどつて来た

万太郎
冬空やかの深川のかくれ住

万太郎
歌舞伎座のうしろに住みぬ冬の空

万太郎
浄瑠璃のかくれ稽古や冬の空

悌二郎
冬空のうつりて白き運河かな

山頭火
冬空のふる郷へちかづいてひきかへす

山頭火
ほどよい雨の冬空であります

山頭火
よろめくや寒空ふけて

山頭火
寒空、別れなければならない

喜舟
冬空や宝珠露盤は寺の屋根

喜舟
冬空やみちのおく道先づ千住

たかし
日を追うて歩む月あり冬の空

草田男
冬空は澄みて大地は潤へり

草田男
冬空をいま青く塗る画家羨し

三鬼
ダグラス機冬天に消え微熱あり

三鬼
冬天を降り来て鉄の椅子にあり

不死男
冬空へ高炉開けんと鐘を打つ

草田男
冬空西透きそこを煙ののぼるかな

三鬼
冬天に彼と我が翼を揺る挨拶

虚子
墨の線一つ走りて冬の空

不死男
去年のまま塀と冬空声もなし

虚子
冬空を見ず衆生を視大仏

草田男
冬空・茅舎、終結なりや開始なりや

楸邨
ペン執りし身を冬天に爆ぜしめき

三鬼
機関車が身もだへ過ぐる寒き天

亞浪
山光や寒天に聳つ木一本

亞浪
わが魂を吹きさらすこの寒天ぞ

立子
屋根区切り大佛区切り冬の空

楸邨
いくたびか寝てさめてまた冬の天

楸邨
青くさびしく望遠鏡裡冬の天

鷹女
冬天へらくがきをして昏れてゐる

三鬼
声太き牛の訴へ寒青空

蛇笏
逝くものは逝き冬空のます鏡

林火
冬空の鋼色なす切通

蛇笏
冬の空こころのとげをかくし得ず

秋櫻子
冬御空老いて召されしもの多し

不死男
冬空や粘土を垂らす切通し

立冬 初冬 神無月  初時雨 炉開 口切 十夜 酉の市 茶の花 山茶花 柊の花 八手の花 石蕗の花 芭蕉忌 鉢叩き 大根 小春 冬日和 帰り花 紅葉散る 落葉 銀杏落葉 木の葉 木枯らし 時雨 お火焚 短日 冬の日 顔見世 冬の空 水鳥 鴛鴦 かいつぶり 初雪 初氷 寒さ
おくのほそ道 野ざらし紀行 鹿島詣
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