芭蕉忌

 陰暦10月12日。
 元禄七年(西暦1694年)、大阪御堂筋、花屋仁左衛門宅でなくなり、滋賀県大津市膳所、義仲寺に葬られた。

召波
冬の雨しぐれのあとを継夜哉

几董
ばせを忌や木曽路の痩も此ためぞ

一茶
芭蕉忌や三人三色の天窓哉

一茶
ばせを忌と申も只一人哉

一茶
ばせを忌やことしもまめで旅虱

子規
芭蕉忌に芭蕉の像もなかりけり

子規
芭蕉忌の下駄多き庵や町はづれ

子規
芭蕉忌や吾に派もなく伝もなし

子規
芭蕉忌や我俳諧の奈良茶飯

漱石
芭蕉忌や茶の花折つて奉る

虚子
芭蕉忌や遠く宗祇に溯る

鬼城
芭蕉忌やとはに淋しき古俳諧

喜舟
芭蕉忌や遅れ生れし二百年

普羅
時雨忌の人居る窓のあかりかな

普羅
芭蕉忌やみな俳諧の長者顔

淡路女
降り暮す雨も尊し翁の日

悌二郎
鵙鳴いて芭蕉忌なりき坂を上る

楸邨
芭蕉忌やはなればなれにしぐれをり

楸邨
時雨忌や芭蕉にのこす十五年

虚子
一門の睦み集ひて桃青忌

虚子
切干もあらば供へよ翁の忌

虚子
湖の寒さを知りぬ翁の忌

虚子
ここに来てまみえし思ひ翁の忌

虚子
笠置路に俤描く桃青忌

風生
勿体なき炬燵してあり翁の忌

風生
観音経あがり桃青霊位かな

風生
御燈明穂長に芭蕉霊位かな

風生
勿体なき小春日和や翁の忌

風生
芭蕉忌や羽紅の役の一作者

蛇笏
はせを忌をこころに修す深山住

蛇笏
しぐれ忌の燈をそのままにまくらもと

蛇笏
桃青忌夜を人の香のうすれけり

蛇笏
はせを忌や月雪二百五十年

万太郎
むさしのの寺の一間の桃青忌

万太郎
子規にまなび蕪村にまなび桃青忌

万太郎
一むかしまへの弟子とや桃青忌

草田男
芭蕉忌や遙かな顔が吾を見守る

草田男
芭蕉忌や十まり七つの灯をつがん

林火
芭蕉忌のしづかに移り露更くる

林火
芭蕉忌のいささかの雲月うすれ

素逝
山国のまことうす日や翁の忌

青畝
ハイカイはフランスにあり翁の忌

万太郎
翁忌やおきなにまなぶ俳諧苦

誓子
芭蕉忌の選して御堂筋が見ゆ

誓子
芭蕉忌の流燈俳諧亡者ども

不死男
焼栗の冷ゆれば重し翁の忌

不死男
時雨忌や折目灯に浮く薬包紙

青畝
翁忌の今こそ銀杏かがやけり

青畝
野明りの消ゆれば遠し翁の忌

誓子
芭蕉忌にビルのガラスの絶壁よ

誓子
冬扇の国より帰り時雨忌へ

誓子
芭蕉忌の紅き蝋の火穂長にて

青畝
十二日芭蕉亡じてしぐれけり

誓子
芭蕉忌の長蝋燭に長火立

誓子
金色の御堂に芭蕉忌を修す

青畝
翁忌や所思をはしらす許六宛

立冬 初冬 神無月  初時雨 炉開 口切 十夜 酉の市 茶の花 山茶花 柊の花 八手の花 石蕗の花 芭蕉忌 鉢叩き 大根 小春 冬日和 帰り花 紅葉散る 落葉 銀杏落葉 木の葉 木枯らし 時雨 お火焚 短日 冬の日 顔見世 冬の空 水鳥 かいつぶり 初雪 初氷 寒さ 冬木立
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