白衣きて禰宜にもなるや夏至の杣 蛇笏
竹青く磨ける夏至の流れかな かな女
緞帳をたれてピアノや夏至籠 石鼎
夏至の花卉夜は汐騒の遠かりき 蛇笏
夏至の雨娘ひとり舟をただよはす 蛇笏
心澄めば怒濤ぞきこゆ夏至の雨 亜浪
禁煙す夏至の夕べのなど永き 亜浪
夏至の日の幽かに聴こゆ馬の鈴 石鼎
空にふと蛾を追ふ雀夏至夕べ 爽雨