午寝人の腰ほそぼそと一重帯 石鼎
嵩もなう解かれて涼し一重帯 草城
帯どめの翡翠は青し一重帯 草城
水の粉や胴ほそぼそと一重帯 草城
通り雨に逢うて戻りぬ一重帯 草城
たてとほす男嫌ひの単帯 久女
よきみくじ四つに畳んで単帯 立子
単帯かくまで胸のほそりけり 万太郎
商売の書き入れどきや単帯 真砂女
単帯看護づかれの見ゆるかな 万太郎
単帯或る日は心くじけつつ 汀女
まがふなき港のありか一重帯 汀女