和歌と俳句

昼顔

雪の中は昼顔かれぬ日影哉 芭蕉

昼顔に米つき涼むあはれ哉 芭蕉

皷子花の短夜ねぶる昼間哉 芭蕉

ひるがほに昼寝せうもの床の山 芭蕉

子ども等よ昼顔咲キぬ瓜むかん 芭蕉

昼顔や夏山伏の峯づたひ 支考

ひるがほやあぶなき橋に水鏡 千代女

ひる顔の行儀に夜は痩にけり 千代女

昼かほのおもてはつよし昼の鐘 千代女

ひる顔やかり橋残る砂河原 也有

昼がほやこの道唐の三十里 蕪村

昼顔や町になりゆく杭のかづ 蕪村

昼がほやすみれの後のゆかしさよ 蕪村

晝がほや煩ふ牛のまくらもと 蕪村

昼がほや子を運ぶ鼬垣根より 召波

ひるがほや日のいらいらと薄赤き 白雄

昼顔や夜は水行溝のへり 太祇

昼皃の秣の員に刈れけり 一茶

昼皃やざぶざぶ汐に馴てさく 一茶

とうふ屋が来る昼皃が咲にけり 一茶

大水や大昼皃のけろり咲 一茶

昼皃やぽつぽと燃る石ころへ 一茶

昼顔の道のぼる也わらぢ塚