和歌と俳句

目高 めだか

一ひらの花にあつまる目高哉 子規

花合歓に目高太るや水ふかし 石鼎

谷水に太る目高のありにけり 石鼎

蓮蔭に目高の鰭や朝日さす 石鼎

緋目高のつづいてゐるよ蓮の茎 石鼎

蓮の葉を動かす風や目高散る 石鼎

たそがれの細水のぼる目高かな 石鼎

小さき目を据ゑて目高の居りにけり 淡路女

八一
あめいろの めだかかはむと いやこべに いでてもとめし おほきみずがめ

八一
ひたあをき かめのみなぞこ ひろければ わたのみなかと めだかすむらし

われ動けば目高もすこし動きけり 彷徨子

水底の明るさ目高みごもれり 多佳子

吹き降りに目高の甕の溢れをり 秋櫻子