和歌と俳句

若菜

青し青し若菜は青し雪の原  来山

雪の戸や若菜ばかりの道一つ 言水

蒟蒻にけふは売かつ若菜哉 芭蕉

砂植の水菜も来り初若菜 其角

若菜屋が摘や鳥羽田の二十石 其角

霜は苦に雪は楽する若菜哉 嵐雪

わかな野や鶴付初し足の跡 杉風

きのふ今朝足の早さよ若菜売 杉風

老の身に青みくはゆる若菜かな 去来

つみすて ゝ踏付がたき若な哉 路通

蒔捨て自然とけふはわかな哉 曾良

一すくい鍬に雪見るわかな哉 涼菟

君よりは身のため寒し若菜売 也有

まないたの七野に響くわかなかな 几董

小わらはの物は買よきわかな哉 召波

わかなつむ人をしる哉鳥静 暁台

大雪の旦若菜をもらひけり 白雄

手のごひで引かついだるわかな哉 一茶


一葉
我が園のものとおもへば初わかなはつかなれども嬉しかりけり

子規
真間は今入江のわとの若菜哉

葛飾の里より来たり若菜売 淡路女

若菜買ふや濡れ手拭きつゝ厨口 淡路女

おとどひに廬の古道や若菜つむ 蛇笏

をなごらのたのしみきざむ若菜かな 青邨

花の蕋ほどにめでたし初若菜 かな女

初若菜うらうら海にさそはれて かな女

若菜摘む人を恋ほしく待つ間かな 汀女

若菜野や八つ谷原の長命寺 波郷

肩借りて足袋ぬげるあり若菜摘む 爽雨