和歌と俳句

柚子湯

今日はしも柚湯なりける旅の宿 虚子

柚子湯や日がさしこんでだぶりだぶり 鬼城

柚子湯出て身伸ばし歩む夜道かな 久女

冬至湯の煙あがるや家の内 普羅

吾子ひしと抱きて柚湯にひたりけり 淡路女

吾子はをみな柚子湯の柚子を胸に抱き 青邨

月あらむ櫺子明りを柚子風呂に 亞浪

残る日の柚子湯がわけばすぐ失せぬ 秋櫻子

柚子湯して柚子とあそべる独りかな 

はやばやとはだへを洗ふ柚子湯かな 草城

まどろみて待つや柚子湯にゐるひとを 草城

病體を拭いてもらひぬ柚子湯もて 草城

うれしさよ柚子にほふ湯にずつぽりと 草城

柚子湯出し顔つたつやと古女房 草城

柚子風呂に赤子を沈め北がみへ 鷹女

芽のやうな胎児に柚子湯湧きにけり 不死男

柚子湯出て老の顔なる汗やまず 爽雨

みとり女の肌拭きくるる湯に柚子よ 爽雨

風呂の柚の歓喜の一つ背へまはる 爽雨


短日 冬の日 顔見世 冬の空 水鳥 初雪 初氷 寒さ 冬木立 枯木 冬枯 枯尾花 冬の山 枯野 みそさざい 都鳥 千鳥 冬の海 河豚 海鼠 冬ごもり 埋火 囲炉裏 焚火 炬燵 暖炉 火鉢 火桶 湯たんぽ 風邪 蒲団 マスク 襟巻 手袋 足袋 日向ぼつこ 北風 霜夜 霜柱 冬の雨 冬の月 冬至 柚湯 クリスマス 師走 年の市 煤払い 年忘れ 餅つき  歳の暮 行く年 大晦日 除夜 除夜の鐘
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