はつ花や急ぎ候ほどに是ははや 宗因
初花に命七十五年ほど 芭蕉
初桜折しもけふは能日なり 芭蕉
顔に似ぬ発句も出よ初ざくら 芭蕉
咲乱す桃の中より初桜 芭蕉
小僧来り上野は谷中の初櫻 素堂
鳥はまだ口もほどけず初ざくら 鬼貫
よしの山たが初花のぬしならん 千代女
初はなやまだ松竹は冬の声 千代女
初花や烏もしらすにきのふけふ 千代女
けふまでの日はけふ捨てはつ桜 千代女
たからとは今日の命ぞ初さくら 千代女
だまされて来て誠也初さくら 千代女
わき道の手をひかれてや初さくら 千代女
初ざくら其きさらぎの八日かな 蕪村
旅人の鼻まだ寒し初ざくら 蕪村
初はなや花の辺の落葉かき 暁台
ちるなどゝみへぬ若さやはつ桜 太祇
散と見し夢もひとゝせ初桜 几董
月も山も其ほとり也はつざくら 青蘿
袖たけの初花桜咲にけり 一茶