和歌と俳句

秋祭り

一日の秋にぎやかに祭りかな 子規

晶子
秋まつりうこんの帯し螺を鳴らし信田の森をねるは誰が子ぞ

真つ青き蜜柑も売るや秋祭 泊雲

髪すねて遂に留守しぬ秋祭 久女

秋祭子等汲みあそぶ宮井かな 爽雨

秋祭すみし田舎の日向かな 草城

ほかほかと背あたたかし秋祭 草城

山路来てここに村あり秋祭 草城

里親の心づくしや秋祭 草城

裏戸なる如意は閑かや秋祭 草城

相撲取かたまりありく秋祭 播水

天照す月のさむさや秋祭 播水

妻が買ふ起上り小法師秋祭 播水

袖口の浅黄襦袢や秋祭 みどり女

浦安のもどりの道の秋祭 立子

秋祭小さき柿をかじるかな 喜舟

年よりが四五人酔へり秋祭 普羅

道広く家まばらなり秋祭 風生

秋祭ぬければありし須磨の宿 かな女

みのりたる田に行燈や秋祭 青邨

大皿の酢蛸も淋し秋まつり 万太郎

大学の門出でくれば秋まつり 万太郎

老人と子供と多し秋祭 虚子

男ら征き秋よ祭の笛が鳴る 鷹女

裾はしより老上りきし秋祭 立子

大学の中ぬけて来て秋まつり 万太郎

地に落ちて紙ひびく凧秋祭 誓子

暗き燈に民のよろこび秋祭 誓子