和歌と俳句

星野立子

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単衣きてまだ若妻や鶴を折る

人に似てかなし天気の蝸牛

銀扇をあぎとにあてて思ひごと

縁台のうすべりとんで青嵐

衣更へて早昼餉時妻一人

お茶の間に集りやすし庭若葉

重き雨どうどう降れり夏柳

茅の輪くぐり星降る夜空詣でけり

社務所の灯茅の輪に及び夜更けをり

咲ききりて動きやまずよ月見草

月見草かく美しき宵ありき

野地となり眺めひらけぬ鯉幟

日もすがら卯の花腐し茶を淹るる

緑蔭に染まるばかりに歩くなり

美しき緑走れり夏料理

大いなるの闇に細き道