聖燭祭工人ヨセフ我が愛す
燭寒し屍にすがる聖母の図
聖燭祭妊まぬ夫人をとめさび
咳きて神父女人のごと優し
聖燭祭娶らぬ教師老いにける
あきかぜの草よりひく く白き塔
貝殻のみちなり黒き寡婦にあふ
ほそき靴貝殻をふむ音あゆむ
砂白く寡婦のパラソル小さけれ
聖き夜のなかぞらに魚玻璃に
東方の聖き星凍て魚ひかる
聖き魚ははなびらさむき卓に生く
円光もみじろがね魚ねむる
聖き書外よりも黒く魚と在り
小脳をひやし小さき魚をみる
水枕ガバリと寒い海がある
不眠症魚は遠い海にゐる
長病みの足の方向海さぶき
吹雪昏れ白き実弾射撃昏れ
砲音をかぞふ氷片舌に溶き
松林の卓おむれつとわがひとり
黒馬に映るけしきの海が鳴る
微熱ありきのふの猫と沖をみる
肺おもたしばうばうとしてただに海