和歌と俳句

高浜虚子

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ツエツぺリン飛び來し國の盆の月

温泉の客の減りては殖ゆる残暑かな

百花園野分の跡を見に来たり

七盛の墓包み降る椎の

あと青く露の流るる芭蕉かな

石ころも露けきものの一つかな

裏縁も月影さしてありにけり

藪の穂の動く秋風見てゐるか

禅寺の苔をついばむ小鳥かな

朝に掃き夕に掃くやに住む

六甲の裏の夜寒有馬の湯

横にやれ終には縦に破れ芭蕉

日かげよりたたみはじめぬ籾むしろ