和歌と俳句

御祓 夏越の祓い

大井河名越のけふや蠅はらひ 言水

ふくかぜの中をうを飛御祓かな 芭蕉

吹降の合羽にそよぐ御祓哉 其角

灸のない背中流すや夏はらへ 蕪村

出水の加茂に橋なし夏祓 蕪村

木薬のふくろ流るる御祓川 蕪村

つくばふた禰宜でことすむ御祓哉 蕪村

ゆふがほに秋風そよぐみそぎ川 蕪村

児つれて法師のしのぶ御祓哉 召波

白幣のはや西を吹みそぎ哉 召波

海川や御祓のあとの雨の声 白雄

草の戸や畳かへたる夏祓 太祇

祢宜ひとりみそぎするなる野河哉 几董

いぐし奪ふ人の羽音や御祓川 几董

麻の葉に借銭書て流しけり 一茶

曙覧
明日よりは夏の暑さもあらひこしなごみわたれり瀬々の川かぜ

雨雲の烏帽子に動く御祓かな 子規

御祓して浅き流れや石光る 碧梧桐

我れ見ねど矢取の神事賀茂の宮 虚子

堰石に土器灯す御祓かな 泊雲

つくばへば石のほとぼる御祓かな 泊雲

幣たてゝ一水浄き御祓かな 泊雲

懐に笏や烏帽子や御祓禰宜 泊雲

藪影の川さしわたる御祓かな 泊雲

たなつもの石にならべし御祓かな 泊雲

うなゐらも夏越の祓いくさ神 青邨

禰宜の沓道踏み缺きし御祓かな 青畝

傘さして禰宜のこごめる御祓かな 静塔