和歌と俳句

藤原定方

古今集・秋
秋ならであふことかたき女郎花 天のかはらに生ひぬものゆゑ

後撰集・春
限なき名におふ藤の花なればそこひもしらぬ色のふかさか

後撰集・春
昨日見し花のかほとて今朝みれば寝てこそさらに色まさりけれ

新勅撰集・秋
をみなへし をるてにかかる しらつゆは むかしのけふに あらぬなみだか