和歌と俳句

新勅撰和歌集

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權中納言国信
うらむとも きみはしらじな すまのうらに やくしほがまの けぶりならねば

後法性寺入道前関白太政大臣兼実
わがこひは あはでのうらの うつせがひ むなしくのみも ぬるるそでかな

入道前太政大臣公経
いはみがた ひとのこころは おもふにも よらぬたまもの みだれかねつつ

高松院右衛門佐
いそなつむ あまのしるべを たづねつつ きみをみるめに うくなみだかな

藤原隆信朝臣
よとともに かわくまもなき わがそでや しほひもわかぬ なみのしたくさ

正三位家隆
はるのなみ いり江にまよふ はつくさの はつかにみえし ひとぞこひしき

前大納言隆房
ひとしれぬ うきみにしげき おもひぐさ おもへばきみぞ たねはまきける

左近中将公衡
つたへても いかにしらせむ おなじ野の をばながもとの くさのゆかりに

前中納言国通
したにのみ いはでふるのの おもひぐさ なびくをばなは ほにいづれども

藤原頼氏朝臣
さしも草 もゆるいぶきの やまのはの いつともわかぬ おもひなりけり

関白左大臣教実
いつまでか つれなきなかの おもひぐさ むすばぬそでに つゆをかくべき

入道前太政大臣公経
あふまでと くさをふゆのに ふみからし ゆききのみちの はてをしらばや

参議雅経
みよしのの みくまがすげを かりにだに みぬものからや おもひみだれん

参議雅経
きえぬとも あさぢがうへの つゆしあれば 猶おもひおく いろやのこらん

正三位知家
ひとめもる わがかよひぢの しのすすき いつとかまたん あきのさかりを